劇場初号試写会を行いました

試写会アフタートーク(後篇)

宮島)何歳まで生きる?

 

福嶺)150

 

宮島)すごいね!いろんな方の感想を今聞きましたけれども、まさにこの映画の後半部分での多良間島に向かうとき。あそこからのシーンってすごかったんですけど、あれは本当に何年ぶりですか多良間に行ったのは?

 

福嶺)…さっきの場面を見ていたら、あの苦しかった時をおもいだした。もう耐えられなくてフェリーと揺れに全てを出し切って(笑)

 

宮島)あれ?じゃああれは思いのあれじゃなくて、気持ち悪くなっちゃって?

 

会場)笑

 

福嶺)海が荒れていたの 宮古島から多良間までの間もずっと苦しかった。でも海が荒れていたけど、心は嬉しい。

 

宮島)そうだよね。その嬉しさがにじみ出ている映像の中から色んなのがありましたけど それを撮りながら監督はどんな思いでいたんでしょうか?

 

泉山)そうですね、でも最初の思惑とは違うので思い描いている画が撮れないみたいな葛藤の時期もやっぱりあったし、引き出したい言葉が引き出せないみたいなのはあったんだけど、何かあるきっかけで、「おや」っていう瞬間があって。しつこいぐらいにも同じ質問をして。なんかもっと違う角度で掘り下げ作業が始まったというのはあった。それが今うまくこのように作品が皆さんに良い感想で迎えられてうれしいなと思ってます。

 

マニシア)チャーミングだしね。めちゃくちゃチャーミングで、なんかかまどおばぁは本番が好きなんですよ。なんかね飛ぶんですよ。この映画のシーンで子がお母さんを助けるあのシーンも舞台でやったんですけど、何かもう本当にそこに入っている。

 

撮ったのが6回ぐらいやってもらったんですが、疲れているだろうなと思ったんですけどスイッチが入る瞬間をもう何か本当に肌で感じて。あたかも本当に自分が子どもになったようになんです。女優なんですよ!

 

宮島)へー!

 

マニシア)見ているカメラがあるというのを意識にしながら自分の思い出の中に入っている。でも宇宙空間というか、自分もパフォーマンスするのでわかるんですけど、あ、入ったなって。でもそこを知っているのはなんでだろう?っていう不思議な魅力..

 

福嶺)マニシア先生も船の中でつらかったでしょう(笑)

 

マニシア)私も苦しみ中から飛び込もうかなってくらいで(笑)言えないくらい苦しかったんですよ

 

宮島)泉山さんは?

 

泉山)僕だけ平気だった、僕は全然平気で(笑)

 

宮島)久しぶりの多良間の人たちに会ったときにみんな覚えていてくれて、その時のことを思い出したりとか、すごいウェルカムなムードであっちに行ったらあの人がいるよとか、そういう瞬間が短くまとめられていると思うけど、もっと他にもいっぱいあったんじゃないですか。

 

福嶺)あんまりね。ほかには親戚のうちとか、2〜3軒しか行ってないから。いとこの家にも前もいったけど、亡くなっていて、でも奥さんがいて(仏壇拝んだり)。

 

宮島)そっかそっか、いい時間だったよね、それは。島に行ったことはね。

 

泉山)でも島のみんなの出会い方がすごいびっくりしましたね。もうみんな、どんどん、どんどんつながっていくし。全然抵抗なく話していくし。すごく何か奇跡のような映像をたくさん撮ったなあと思いますあの時は。

 

宮島)さきほど県外からという話がありましたけれども。けっこうそういう映画っていっぱいあるんですね。逆に県内の方がちょっと撮り切れないようなところも実はあるんです。県内の人だと思いがありすぎちゃって、どういう角度から見たらいいかっていうところが意外と難しい。だから僕は外から見られたこの沖縄を僕らが改めて見て、僕らもまだ気づかされるようなことがある。それはまた離島っていうところと、本島の方ともまたいろいろあると思うんですけど、こういうのがもっともっといっぱい出てきたら面白いんじゃないかなって思いました。

 

で、やっぱり今日もうひとつ大きな気持ちで伝えたいのは、一般公開に早くしてほしいなとか思うわけですよ。でもその辺のスケジュールはどういう感じなんでしょうか。

 

泉山)そうですね今のところ実は(今年コロナで八月踊りの取材ができなかったので)八月踊りを撮りたいなと。来年はと思っていますけど、もし取材が実現するとそれから編集するのでやっぱり年末11月くらいになっちゃうかなと思っているんです。でもそこはまだちょっとわからないです、今日の皆さんの感想をまた改めて考えるとやはりいらないということになるような気もしていますが。

 

宮島)なるほど、ほんとオープンする日が楽しみです。ぜひまたこれからいろいろ考えて結論はもうちょっと時間がかかるということですけど、でもやっぱり興奮してね。かまどおばぁもね。何カ月か前からこの日があるというのは決まっていたので「12月24日だよねーって」本当に週に1回2回ここに来てね。ユンタクしながらドーナツを食べて話をしていた。昨日も来て今日も多分興奮してね。これ映画が始まるひとつ前の映画を見てましたね。

 

なおかつ今日も道行く人たちにみんなに私の映画やるよって言って。他の方にさっきここでおばぁに声かけられたんだけどこれから映画やるの?って

 

「あ、うん」なんだけどって(笑)

 

100人ぐらい来るんじゃないかなと私はヒヤヒヤしていたんですけれど。でもその観てほしいという思いがやっぱりあるっていうところがさちょっとすごいですよ。

 

福嶺)ミッフィファリィ

 

宮島)それなんて意味だっけ?

 

福嶺)「観てください」

 

宮島)ちょっと後半の大詰めカタカナばっかりで僕は何言ってるか(笑)ちょっとあの辺もパンフレットを。売れるパンフレット作ってください。

 

泉山)多良間語の意味はパンフレットで解説。いいですね。

 

宮島)パンフレットでいいと思います。僕は必ず後説してめちゃ売りますよ(笑)。

 

泉山)本当に今日皆さんの感想を無駄にしない感想を活かしたいところもあるんです。

 

宮島)思いついたことはまたそれで(今日の来場者のみなさんに)連絡いただければと思います。さあそれでは時間も限られているので終わろうと思います。最後に一言ずつせっかく登壇されているお三方にまた今日観ていただいた方にごあいさつというかお言葉をいただきたいと言います。

 

マニシア)かまどおばぁに出会えてよかったです 150まで絶対いける!

 

宮島)監督お願いします

 

泉山)僕もマニシアさんから紹介されて、こういうつながりで知り合うことができ、そもそも本当に外の人がおばぁ達と知り合う機会っていうのはまずないので、こういう機会があったことに感謝してます。この箱で上映するってことも快諾していただけたこともすごく宮島さんには感謝しています。

 

映像でものを残す役割というのは本で描く「歴史」とかそういうこととは違って、本人の空気感とかそういうものを残していって、その人生のことも含めて全部表現できたらと思っていました。それに少し理想的な作品になったなと自分でも思っています。

 

宮島)ありがとうございます。かまどおばぁからも一言お願いします。

 

福嶺)とってもあがり症ですからうまく話ませんけど、三重県の方からもわざわざいらしてくださいってどうもありがとうございました。スーディカプードー。

 

宮島)どうも今日はありがとうございました。

 

一同)ありがとうございました